1985年9月16日、美幸線の美深~仁宇布間で「さよなら列車」が運行。北見枝幸駅までの全線開業は果たせず、21年の歴史に幕を下ろし、翌17日から一日5往復の代替バスが運行した。 代替バスは鉄道時代に近いダイヤで運行し、ルートは美深駅前から仁宇布待合所(日本鉄道建設公団美深鉄道建設所跡)。90年9月から仁宇布30線まで延伸したが、2003年4月に再び仁宇布待合所までに。乗客が年々減少したため、06年4月から日曜日運休。12年4月からは予約がある時のみ運行するデマンドバスとなっている。
歌登駅の予定地には、敷設されるはずだったレールと枕木が山積みになっていた。鉄建公団は青函トンネルで使用するため、1985年10月から搬出作業を開始したが、歌登町では「路盤を元の姿に戻して農民に返還してほしいと要望しているのに、何の回答もせず、一方的に運び出されては困る」と訴え、歌登駅予定地の出入り口に除雪車両を並べ、搬出を阻止した。全線開業という住民の悲願が無残に打ち砕かれ、感情的に許せなかったための行為で、この状態は86年2月まで続いた。
線路の跡地は、廃止区間の美深~辺渓間は87年3月に鉄建公団から美深町へ無償で払い下げられた。廃止区間の辺渓~仁宇布間と未成区間の仁宇布~北見枝幸間は87年4月に鉄建公団から国鉄清算事業団へ引き継がれ、93年3月に沿線の美深町、歌登町、枝幸町へ売却された。 美深~辺渓間は農地となり、跡形は分からなくなっている。辺渓~仁宇布間と未成区間の仁宇布~北見枝幸間は山間部で路盤やトンネル、橋りょうが残されているが、路盤が農地に戻されたり、人家に近い橋りょうは解体されるなど、跡形をとどめていない所もある。
一方、高広の滝付近~仁宇布駅跡間の約5kmは「トロッコ王国美深」のコースとなり、98年7月4日オープン。自らトロッコを運転できるユニークさで人気を集めており、道北の観光スポットとして成長。近年は年間1万人以上が訪れ、にぎわっている。 美幸線敷設促進期成会は85年9月9日に解散。代わって「美深・歌登・枝幸間交通対策促進協議会」が発足し、道路整備にシフトした。
未成区間と並行する道道120号美深中頓別線の仁宇布~北見大曲間は砂利道で狭く、カーブが連続していたため、88年から改良工事が開始。その中で鉄道の第2大曲トンネルを車道に転用、改修することになり、90年10月に着工、総事業費53億円を投じ、95年(平成7年)7月7日、天の川トンネル(1353m)が開通。名称はトンネル前後にある牽牛橋と織姫橋にちなんでいる。美深・歌登・枝幸間交通対策促進協議会は99年3月1日に解散した。 なお、枝幸町と歌登町は2006年3月20日に自治体合併し、枝幸町となっている。
(終わり)
道北の求人情報
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