秋サケ初水揚げ、日本海北部で解禁

声問地区、アザラシ対策を徹底

稚内漁協では、30日に解禁となった日本海北部の秋サケ定置網漁で、声問地区の1か統で陸網を入れ、アザラシによる食害を避けるため、この日のうちに水揚げした。穏やかな波模様の中で操業し、午前の1回目では約50尾を水揚げした。

同漁協では、解禁日に声問などの各地区で陸網を入れた。特に声問地区では、沿岸に来遊するアザラシの食害対策の一環で例年、網入れを行ったその日のうちに網を起こすなど工夫している。

30日は早朝に網を入れたあと、夕方にかけて網起こし。同漁協声問支所や漁業者によると昨年の初漁に比べ魚体は小さめ。 今のところはナギが続いているため、今後は漁獲が増えるとされるシケ後などを狙い、期待していきたいとした。

声問地区で約40年、漁業に携わる吉田敬直さんは「網の近くにはアザラシの姿もあり、予断を許さない状況。サケを食べた痕跡があった」と危惧した。 食害に対応するため声問地区は可能な限り間を空けずに漁獲。吉田さんによると、多い日で4回は出漁し、アザラシの被害を受ける前に対策。手間をかけて被害を最小限に抑えようと努める。