樺太引揚三船遭難遺族会(八巻信宏会長)主催の慰霊祭が、22日午前11時から留萌市沖見町の了善寺で行われ、参列者が犠牲者の冥福を祈り、この大事件を風化させない誓いを新たにした。
三船遭難は、終戦直後の昭和20年8月22日未明、樺太(現ロシア・サハリン州)から小樽港に向かっていた小笠原丸、第二新興丸、泰東丸が旧ソ連軍の潜水艦の攻撃を受けた悲劇で、死者、行方不明者は合計1700人余に上る。全国樺太連盟の旧留萌支部が始めた慰霊祭は、留萌市社会福祉協議会から同遺族会に引き継がれ、今年で61回目。
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から一昨年、昨年は遺族や一般参列者の参加は控えてもらい、同会事務局が代表して実施。今年はコロナ禍による行動制限がないこともあり、留萌市内のほか札幌市や東京都、岩手県や東京都から約40人が参列した。
前会長の永谷保彦さんが88歳で死去した平成29年以降、会長は空席となっていたが、今年新たに八巻さんが会長に就任。永谷前会長の妻の操さんが事務局を務め、今年も祭壇には故永谷さんの遺影が飾られた。
同寺本堂で行われた慰霊祭の冒頭、自らも親族人を失っている八巻会長が「事件から77年を迎えて年々遺族が高齢化し、他界される方もいらっしゃるなど事件を伝えることがだんだん難しくなっているのが現状。慰霊祭の継続こそが事実を風化させない、これからの世界平和を願うわれわれの責務と認識している。ポツダム宣言受諾後、非戦闘員を乗せた避難船が、北海道侵攻の命を受けた旧ソ連太平洋艦隊所属の潜水艦の魚雷攻撃により1700余名の命が留萌沖に沈んだという惨劇を、永遠に語り継いでいかなければならない」とあいさつ。僧侶による読経が流れる中、参列者が次々と焼香。祖国の地を目の前にして無念の思いで命を散らせた犠牲者に哀悼の誠をささげた。
このあと、参列者は市営墓地内の三船殉難之墓に移動して参拝。合掌し、鎮魂の祈りをささげた。
第二新興丸に乗船した祖母と義母、義理のきょうだい合わせて6人を亡くした札幌市在住の碇一泰さん(68)は、息子とともに今年初めて同遺族会主催の慰霊祭に参加。年を重ね、事件や自分の先祖のことが気にかかるようになり、遺族会と連絡を取りたいと考え参列した―といい「子供のころから親族が事件の被害者と聞かされていた。以前から何度か、個人的に母と留萌に足を運び、慰霊碑に手を合わせていた。今日は遺族会と連絡を取ることができ、来て良かったと思う」という。息子にも自分の思いを引き継いでいってほしいと考えており、「来年以降も参列したいと思う」と語った。
永谷さんは「今年は数多くの方々に参列いただいた。これからも慰霊祭を続けていく以上、語り部が必要であり、今後とも皆さんの力をぜひお貸しいただきたい」と話していた。
道北の求人情報
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
1級土木技術者
300,000円〜400,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
2級土木技術者
250,000円〜330,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
舗装技術者(1級資格保持者)
300,000円〜380,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
舗装技術者(2級資格保持者)
240,000円〜330,000円
北海道名寄市東4条南9丁目4-9
大沼左官工業 株式会社
北海道名寄市東4条南9丁目4-9
変形労働時間制
左官工
168,000円〜306,600円
名寄新聞を購読希望の方は
名寄新聞 購読料のご案内通信員募集のお知らせ道北ネット ビジネスデータ トップページに戻る