名寄市におけるブレイクダンス活動 第1話
2020年12月7日に開催された、国際オリンピック委員会理事(IOC)において、2024年のパリオリンピック競技大会で新競技として、ブレイクダンスが正式種目として追加されることが決定した。北海道名寄市を拠点として活動しているストリートダンススクール「6STEPS」は道内でも数少ないブレイクダンスクラスを設け、道北圏内でのブレイクダンスの普及に努めている。また、日本最北端のブレイクダンスの競技者たちが在籍しているスクールでもある。人口2万6千人(2022年10 月時点)の規模の市町村でブレイクダンス養成所があることも日本全国的に見ても珍しい事例であるが、地方でこそブレイクダンスに取り組む意義があると筆者は考えている。
まず、ブレイクダンスがもつ地域おこし的な側面を見てみる。地方であればあるほどブレイクダンスというものは希少性があり、人々の興味を引き付けるものとなる。現に多くの地域のお祭りやイベントへ出演し、それらの活動は生徒に表現の場を与えるだけではなく、行事の彩りとして町に寄与できていると感じている。また、かつて名寄市はブレイクダンスの強豪区として知られており、全道的にダンサーたちから多く認知されてきた町でもある。かつて名寄市で行われていたダンスイベントは全道から参加者が集まり、名寄市に訪れる機会を作ってきた。当スクールが運営している舞台においてもゲストや多くの来場者が名寄市外から参加しており、市外から人を呼び名寄市を楽しんでもらうという活動を精力的に行っている。
次に、娯楽が少ない地方での活動の選択としてのブレイクダンスについて記してみる。現在、北海道で最も著名なブレイクダンサーはSteezy Skee氏である。彼はオリンピック日本代表候補として名も挙がり現在海外を拠点に活動している競技者であるが、実は函館市出身であり、地方で活動していた方である。全道で見ても第一線で活躍しているブレイクダンサーは地方出身者が多く、現北海道ブレイクダンス協会理事長である渡邉将人氏も名寄市出身である。娯楽が少ない地方であるからこそ、何かに打ち込むことができる環境であり、余暇活動としては広いコミュニティーがあるブレイクダンスを筆者は強く勧めている。
最後に、ブレイクダンスが持つ他の競技には無い特性について記してみる。ブレイクダンスは年齢、性別、障がいの有無全ての壁を無くした「究極のバリアフリー」を実現したスポーツだと筆者は思っている。公的な大会においては年齢と性別で分けられるが、多くの大会では全ての隔たりがなく参加者を集めている。参加者には男女問わずプロもいれば、小学生もいるのだ。また、フランスの世界的ダンサーJunior氏は片足が義足でありながら多くの世界的なタイトルを獲得しているダンサーである。何の障壁もなく、全ての人が同じ土俵で戦うことができるというのが、ブレイクダンスが持つ最大にして唯一無二の魅力であると筆者は考えている。
以上が地方におけるブレイクダンスに取り組む意義、魅力についての筆者の私見である。今後もこれらの考えを掲げ、道北圏内のブレイクダンスの普及に努めていきたい。
ブレイクダンスインストラクター 佐橋 朋幸
名寄新聞2023年1月13日 掲載 Web掲載日2023年1月13日
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