農林水産祭の水産部門　「カズチー」が最高賞に

農林水産業に貢献した生産者を表彰する本年度の農林水産祭（農林水産省など主催）の水産部門で、留萌市の水産加工大手井原水産（本社・留萌市、井原慶児会長）が製造・販売している「チーズと薫製カズノコを組み合わせた新感覚のカズノコ製品」が、最高賞の天皇杯に選ばれた。農林水産祭には園芸や畜産、多角化経営など7部門があるが、天皇杯を受けたのは道内では同社だけ。表彰式は11月23日に東京都内で行われる。

過去1年間の表彰行事で農林水産大臣賞を受賞した392点から選ばれた。

井原水産は、カズノコとチーズを組み合わせた人気の新感覚おつまみ「カズチー」で受賞。カズチーは、カズノコは正月のおせち料理に使われるもの―という強い固定観念を払拭、日ごろから手軽に食べられる商品にするとのコンセプトの下、チーズと薫製カズノコを組み合わせた「北海道発マリアージュ」のぜいたくで新感覚のおつまみ。

原料のカズノコは、規格外のものや製造工程でちぎれるなどした「切れ子」など、カズノコとしては製品にできないものを使用し、資源の有効利用を図っている。さらに、カズチーの規格外品は廃棄せず、プレッツェルのような別の菓子に加工。

従来の固定観念にとらわれない製品化、カズノコの栄養機能性に着目した取り組みは、消費者の伝統食品に対する認知を高め、水産物消費拡大に貢献しているほか、同社の環境や社会に貢献するさまざまな取り組みは、他の関連企業を先導する活動として高く評価された。

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