下川商業高3年 地元に元気届ける 生徒考案商品など並ぶ 下川・名寄でも販売実習会
【下川】
下川商業高校(濱下昌也校長)3年生32人の販売実習会が、23日午前11時から下川町内の元寿フードセンター、名寄市内の西條名寄店で開かれた。名寄での開催は3年目、下川での開催は2年目となり、にぎわいを見せた。
販売実習は、同校商業教育の総まとめとして毎年3年生で実施。生徒自身が販売戦略を練り、商品仕入れ、魅力を伝える研究、接客練習など重ね、地元特産品を販売。例年、札幌で開催している。
名寄・下川での実習会は、生徒の郷土愛、地元とのつながりを深めることが狙い。それぞれの会場に地元在住の生徒を配置した。
生徒開発のトマトを練りこんだ手延べうどんと、モリイチゴ生クリームあんぱんをはじめ、町産の手延べ麺、トマトジュース、菓子、シイタケ、天然酵母パン、酵素卵と加工品に加え、函館商業高校の「どら焼き」「栗どら焼き」、札幌東商業高校の「やみつきにんにく味噌(みそ)だれ」も販売。
下川会場では、開店時刻になると生徒たちが店舗前に並び、元気な声で「いらっしゃいませ」と挨拶。途切れることなく次々と人が訪れ、15分後には品切れ商品も出てきた。
接客スタイルも、昨年は客に商品をレジへ持っていってもらったため、レジ前に行列ができたが、今回はコロナ禍以前の札幌販売実習会で行っていた、生徒と客が身近に接する形に戻した。生徒が客から買い物かごを預かり清算。生徒が客一人一人に丁寧に対応し、商品を薦めていた。
来店した地元の高齢者は「元気に対応する生徒に元気をいただいた。地域が活気づく」。ベビーカーに子どもを乗せた同校出身の女性は、高校時代を懐かしみつつ「会場が地元だと、仕事の合間や子連れでも来られる」とうれしそう。
同校3年の山本流唯さんは「普段できない経験で、下川商業高の取り組みを地元の方に見てもらえるので、この日を楽しみにしていた。商品を売るのは難しさもあるけど、買ってもらえたらうれしい」と話した。
名寄も同様ににぎわいを見せた。30日午前10時半から午後3時まで、丸井今井札幌本店特設会場でも販売実習会を開くことにしており、今回の経験を生かしたい考え。
名寄新聞2023年6月25日 掲載 Web掲載日2023年6月26日
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