隔週げつようび更新 楽しい絵本がいっぱい登場します!楽しくためになる絵本の世界をお楽しみください!
「森のかくれんぼう」 末吉曉子 作 林明子 絵
周りの木々が黄金色に染まり、秋の深まりを感じるころになると、この絵本を開きたくなる。
お兄ちゃんの後を追って入った生け垣の先は、大きな森の入口だった。不思議な秋の森に迷い込んでしまう幼いけいこ。そこで「かくれんぼう」を名乗る少年と出会い、その少年に誘われ、森の動物たちとかくれんぼをすることに。
林明子さんが描くクマやキツネ、リスなどの動物たちは、黄金色の森の中に見事に紛れ込み、カモフラージュの巧みさに、けいこだけでなく、私たち読者も惑わされてしまう。
この絵本の魅力は、主人公のけいこだけでなく、読者も一緒になって動物探しに参加できるところだろう。
また、学校や児童館で読み聞かせをする私にとっては、目を皿のようにして、動物たちを探す子どもたちの微笑ましい姿を間近で見られることに、読み手としての醍醐味を感じるのだ。
ストーリーの最後に漂う一抹の寂しさは、センチメンタルになる秋の雰囲気にもぴったりではないだろうか。
偕成社、1000円、1987年発刊。
(松田潤子・風連読み聞かせの会)
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