隔週げつようび更新 楽しい絵本がいっぱい登場します!楽しくためになる絵本の世界をお楽しみください!
「おこだでませんように」くすのきしげのり・作 石井聖岳・絵
子育て迷走中だった私の価値観をすっかり変えてくれた、思い出の一冊。
夫や世間や姑、あげくに友人からもなぜか感じるプレッシャー。見返してやるとばかりに我が子へ過度の期待をし、かえって委縮させてしまう毎日…。母子ともに疲れ果てたある日、偶然手に取った絵本でした。
主人公は男の子。家では母に叱られ、学校では先生に叱られる毎日。もちろん本人のあふれる思いはあるのですが…。
本書では、学校や家庭、何気ない日常の中にある現実と切ない子ども心が丁寧に描かれていて、我が子のあふれる思いをないがしろにしていた自分を猛反省。同時に主人公の気持ちにも共感。
子どもの事は全て母親の教育が原因と常に攻められているようで、一人追い詰められていた自分と、何をしても叱られる主人公の納得がいかない現実が自分と重なり、号泣しました。
結果、主人公を励ます気持ちがそのまま自分へのエールとなり、それからは、他人の意見やプレッシャーに翻弄されることはなくなりました。
価値観の基準は自分で作る。当たり前の事なのに、子どもの事になると目線がずれてしまいがち…。しつけ、教育、進学と母の悩み多き日々は続きます。そんな時、必ずこの絵本を思い出し、「視点は子ども!」と、今でも自分を励まし、子どもを見守るエネルギーをもらっています。
小学館、1650円、2008年発刊。
(八島弘恵・学校司書)
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