隔週げつようび更新 楽しい絵本がいっぱい登場します!楽しくためになる絵本の世界をお楽しみください!
「せかいでさいしょのポテトチップ」 アン・ルノー 文 フェリシタ・サラ 絵 千葉茂樹 訳(本文)
パリパリして塩気が効いていて、一度袋を開けたら底をつくまでとことん食べてしまうポテトチップ。コーラやビールとの相性も抜群で…ああ、原稿を書きながら、おなかがすいてきた。
さて、世界で最初のポテトチップはだれが発明したのか。本書では、十九世紀半ばにニューヨーク州のサラトガ・スプリングスのレストランで働いていたジョージ・クラムがその人とされている。しかしながら諸説あり、これと断定はできていない。
ジョージはユーモア精神にあふれる腕のいい料理人で、政治家も大富豪も農民も工場労働者も、列をなして店におしかけた。そのなかにいた気難し屋の風変りな紳士が出したオーダーは「ポテトをどっさり食べさせてほしい」というもの。ジョージはあの手この手でポテト料理をこしらえるが、お気に召さない紳士は皿を突き返す。おやおやなんと、いたずら心の芽生えたジョージが出した四皿目のメニューとは…。その後ジョージの店はさらに爆発的な人気店となるのだった。
文を書いたアン・ルノーは巻頭に寄せる。「かわいい、かわいい姪っ子たちエミリーとビビアンに。食べちゃいたいくらい好きだよ」と。叔父に食べられたくはないだろうが私も自分の姪っ子たちほどかわいい存在はなく、この巻頭辞にも強く惹きつけられたのだった。
BL出版、2018年5月第1刷発行。
(市立名寄図書館館長 新田博之)
Web掲載日2023年1月9日
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