斉藤マサヨシさん 写真集出版を記念し札幌でトークイベント 国境の体験語る ボーダーツーリズムの記録
市内写真家の斉藤マサヨシ氏による、国内外の国境をめぐった旅を記録している写真集「ボーダーツーリズムの記録1997―2022」(北大出版会発行)の出版を記念し、10日に㈱紀伊國屋書店札幌本店でトークイベント。訪れた約40人に自身の体験談をもとにボーダーツーリズム(国境観光)の魅力を伝えた。
北大スラブ・ユーラシア研究センター教授の岩下明裕氏とともに出演。岩下氏は、斉藤氏が長い歳月をかけ、国境等で数多く撮影してきた写真に「気軽に行けないような所で撮影しているものも多い。これを後世に残すため写真集として出版すべき」と2020年10月下旬に提案。冒頭で岩下氏がこのエピソードを紹介。553枚の写真を記載し、B5判で224頁にまとめた1冊を足掛け3年で出版したと説明。
このあと、斉藤氏はサハリンの最南端クリリオン岬で、日本(利尻)が見えると喜ぶロシア人のグループ、韓国・釜山のフェリー船上から見える長崎県対馬などの写真をスクリーンで公開。国境に位置する地点だからこそ見える風景等を紹介。訪れた人の目を引きつけたほか、数々の花が咲き誇る礼文島については「夜になると、北のカナリアパークから見える星空は絶景」などと実際に足を運んで体感した魅力も紹介。各地で感じた文化等にも触れながら、ボーダーツーリズムの奥深さを伝えた。
トークイベントを終え、斉藤氏は「色々と質問を受ける場面もあり、訪れた人が興味を持ってくれて嬉しい」と振り返った。なお、同様のイベントを今年中に稚内市内での開催を検討している。
(原拓弥)

Web掲載日2023年6月19日
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