下川の畑で見つかった小さな蹄鉄
わが家に北海道和種馬(ドサンコ)サイズの小さな蹄鉄がある。これは2018年5月、下川町内上名寄の水間柳次郎さんからいただいたもの。「畑から出てきた」と、ドサンコ「ハナ」を飼う筆者へ届けてくださった。
下川町内でも、かつて多くの馬が飼われていた。町内に残る馬具を見せていただくと「ばん馬」(外来種馬)用の大きなものがほとんど。飼われていたのは、林業でも活躍できる体の大きな「ばん馬」が多く、小柄な「ドサンコ」は、少なかったように感じる。
そんな中、水間さんが持ってきてくださった馬の脚底に着ける「蹄鉄」は小さく、「ドサンコ」用であったことがうかがえる。
町内でドサンコが飼われていた痕跡が見られ、筆者もうれしく感じた。野生に近いドサンコは、蹄鉄が不要な場合が多いが、開墾などの負担の大きな仕事に必要だったのでは―と推測。蹄鉄は魔除けやお守りにされることもあり、自宅に飾っている。
いずれ蹄鉄が見つかった畑のことを水間さんに聞こうと思っていたが、叶わなくなった。
水間さんは有機ソバを栽培し「有機そば粉」を製造販売、それを使ってそば打ちにも取り組んでいらしたが、2018年11月30日に86歳で永眠。蹄鉄は、筆者にとって水間さんの「形見」になった。
<今回は名寄新聞の2018年12月12日付掲載記事を基に再構成しました>
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(筆者・下川支局の小峰が馬を飼う理由、この連載の趣旨についてはこちら)
https://dohoku.net/09e42b5952b546bcb07c6a48bda01c7b
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