稚内漁協で夏のナマコ漁始まる 実入り、型も良し 好天と凪で作業はかどる
稚内漁協の夏のナマコ漁は、20日に初水揚げ。16日の解禁日からシケ続きで出漁できなかったが、5日目にしてようやく好天、波も穏やかになり、桁ひき漁船や磯舟が操業。作業がはかどり、港や市場が活気付いた。
着業船は、同漁協所属の桁ひき漁船が約40隻、磯舟は約70隻が申込んでいる。
桁ひき漁船は午前3時30分、各基地港を出港。沖合で操業し、早い船で午前6時頃に1隻当たりの漁獲制限の200㌔に達し、次々と帰港。磯舟は午前5時に出漁し、漁業者達が箱メガネで海中を覗き、たも網でナマコをすくい上げていた。
このうち恵山泊漁港では、漁業者らがナマコが入った容器を手際よくトラックなどに積んで運搬。桁ひき漁の漁師の1人は「初漁とあって、ナマコが多かったのですぐに上限(200㌔)に達した。今後に期待したい」。別のベテラン漁業者は「実入りや型が良く、はしりとしては好調」と笑顔を浮かべた。ナマコは市場に運び、漁協の職員が鮮度を落とさないよう大きさなどを選別した。
2020年以降、世界的な新型コロナウイルス感染拡大で海産物などの輸出や国内消費の低迷など、価格にも大きな影響が出た。特にナマコは、20年は輸出が不安定な状態となったが、21年は最大消費地の中国の経済回復で平時並みの価格に戻り、22年も中国経済の回復基調と円安で価格が高騰した。今年も夏物の価格や流通など、今後の動向を注視していきたいとしている。
(梅津眞二)

Web掲載日2023年6月26日
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