稚内漁協コンブ漁 初日から採取合戦 干場が黒い絨毯に
稚内漁協のコンブ漁は、解禁日の8日に初水揚げ。例年、7月上旬から中旬まで実施していた旗有りの一斉操業は行わず、解禁と同時に自由採取。今夏は宝来や恵比須地区の前浜のコンブが多く、漁業者が言うには「大漁年」。まだ夏も序盤。コンブの生育はこれからピークを迎えるとみられ、今後の実入り状態に期待を寄せている。
昨年は前浜のコンブの生長を待つため解禁を遅らせ、7月20日から旗無しの自由採取。今年は例年と同じ時期の解禁で、初日から自由採取にした。
早朝に磯舟が一斉出漁。漁業者は磯舟から海中のコンブを探し、先端が二股になった採取機で根ごとねじり取る作業に汗。取ったコンブは待機していた通い舟に渡したり、一度陸に戻って降ろすなど方法は様々。陸上では家族や干し子のアルバイトなどが総出でコンブ干し。1枚ずつ丁寧に干し場に並べ、一面が「黒い絨毯」と化した。この日は午後にかけて好天が続き、ほど良い風を受けたコンブは磯の香りを漂わせ、市民や地域の人などに漁の幕開けを告げた。
ベテラン漁業者の伊藤栄三さん(65)は「初日から好天で良かった。コンブは稚内沿岸の主力。宝来や恵比須では昨年少なかっただけに今年は大漁。生育は暖かくなる8月にかけて期待。コロナ明けの消費や価格動向に注視したい」と述べた。
(梅津眞二)
Web掲載日2023年7月15日
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