深川~石狩沼田間は26年3月末廃止 バス転換するも、代替交通の維持不透明
留萌~増毛間が2016年(平成28年)12月5日、石狩沼田~留萌間が23年(令和5年)4月1日で廃止、バス転換され、現在は深川~石狩沼田間のみで運行している留萌本線だが、同区間も26年(令和8年)3月末で廃止されることが決定している。
深川~石狩沼田間は、高校生の通学利用が多いなど、日常的に利用されていることから、バス会社が代替運行するのに必要な車両台数などを把握するため、時間を要することを理由に、3年間の期限付きで運行している。
鉄道廃止後、ほとんどの駅舎が解体、撤去されることになっているが、増毛駅舎はJR北海道から増毛町に譲渡され、増毛町では観光施設としてリニューアルした。建築面積を開業当時とほぼ同程度に復元(増築)し、外板を板張りに変更するなど、開業当時の姿に近づけている。さらに観光案内所が設けられ、土産物なども販売している。
留萌駅舎と駅構内は留萌市に譲渡されるが、24年度(令和6年度)以降に解体される見通しで、留萌市では跡地にバスターミナルや多目的ホール、図書館、市役所の窓口機能などを備えた複合施設を整備することを検討している。
代替交通(23年8月9日時点)については、留萌市~増毛町間は、鉄道廃止前から並行して路線バス(沿岸バス「留萌別苅線」)が運行されている。ただ、路線バスは早朝、夜間の時間帯は設定されていないため、JR北海道から受け取った支援金を活用し、完全予約制の乗合タクシーを運行している。
深川市~留萌市間は、既存の路線バス(沿岸バス「留萌旭川線」、道北バス「留萌線」)を活用し、夜間と早朝の時間帯は深川駅~旧留萌駅間に予約制の乗合タクシー(深川留萌自動車道経由で途中の秩父別町、沼田町は通過)を設定している。ただ、「留萌旭川線」「留萌線」は沼田町内を通っていない。
沼田町営バス「幌新線」(石狩沼田駅前~旧恵比島駅前~幌新温泉間)は、これまで経由していなかった旧真布駅付近を運行する便を新設している。
沼田町~留萌市間の交通を確保するため、沼田町が既に運行している予約制の乗合タクシー(沼田町中心部~北竜町碧水間)の運行時間帯を拡大し、北竜町碧水で旭川市~深川市~留萌市間の路線バスに連絡している。
また、旭川市~深川市~留萌市間の路線バスとは別に、沿岸バスが3年間の実証運行として、旭川市~留萌市~羽幌町間の直行高速バス「沿岸特急あさひかわ号」を1日1往復設定している。旭川市~留萌市間は道央自動車道、深川留萌自動車道経由で運行し、旭川市内のみ、留萌管内のみの利用はできない。
JR北海道と沿線4市町による鉄道廃止の合意内容の一つに「JR北海道は代替交通への支援を鉄道廃止から最大18年分行う」とあるが、利用客減少を理由に路線バスの今後が不安視されており、代替交通が将来にわたって維持されるか、先行き不透明な状況である。
留萌に行かない「留萌本線」となり、26年3月末の深川~石狩沼田間の廃止が刻一刻と迫っている。
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留萌本線の構想から開業、廃止後まで記してきましたが、大まかな沿革は捉えることができたと思います。
留萌本線の廃止は、沿線人口減少による利用客減少をはじめ、マイカー普及、さらには高規格道路の深川留萌自動車道の開通による影響もあるものと思われます。
沿線人口が減少している中でも、留萌本線の観光利用を検討するなど、さまざまな活用を模索すべきことだっただけに、廃止は残念に感じています。
鉄道の廃止後、路線バスなどの代替交通をいかに維持していくかが最大の課題であると考えます。
お付き合いいただき、どうもありがとうございました。


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