【名寄市】
名寄市立総合病院(眞岸克明院長)のスタッフ5人が、4月1日付で、心不全患者の疾病管理や療養指導の中核を担う「心不全療養指導士」(日本循環器学会認定)の資格を取得した。入退院の繰り返しを余儀なくされている心不全患者が、できる限り住み慣れた場所で暮らすことができるよう、病院内の多職種や地域と連携し患者の支援体制の強化を図るもの。酒井博司同院副院長(循環器内科)は「多職種が連携しチーム力で患者さんのサポート体制を強化できれば」と力を込める。
心不全療養指導士の資格を取得したのは、同院スタッフの夏坂由祈さん(看護師)、藤垣寧々さん(同)、宮腰七蘭さん(同)、柿川早香さん(理学療法士)、高橋春美さん(管理栄養士)の5人。
同院によると、心不全療養指導士の資格は、日本循環器学会が主体となり2020年に創設。高齢化社会を迎え、心不全患者が増加している現代、患者の生活の質を維持するとともに、かつ医療負担の増大を抑えるためには、適切な治療に加え、さまざまな医療専門職がチームを組み、専門性を生かしながら患者をサポートするチーム医療の推進が不可欠となっている。このような背景の下、人材育成への取り組みの一つとして設けられた。
資格取得のためには、心不全の病態や治療、療養指導の実際、緩和ケア、地域連携など幅広い領域の知識が求められる。
同院では、高齢化の進展とともに、心不全患者が入院して回復し、退院してもすぐに入院を余儀なくされている状況を鑑み、患者が住み慣れた自宅などで長く暮らせるための支援の在り方を模索するため、10年以上も前から院内で小規模のカンファレンス(打ち合わせ)を実施。その後、院内だけでなく、介護福祉士、ホームヘルパーといった院外関係者を交えたカンファレンスで、情報を共有しながら患者を支援。現在では医師、薬剤師、看護師、栄養士、理学療法士、ソーシャルワーカー(相談員)などの多職種が参加し、退院後の自己管理などを見据えた治療につなげている。
酒井副院長は「慢性心不全は治らず、疾病管理が重要。入院し治療し良くなっても、帰宅後にクスリの飲み忘れや塩分過多、運動不足など自己管理ができていないと、容易に悪化し再入院となる。特に高齢者の心不全は多職種で連携し関わる必要がある」と指摘する。
酒井副院長によると、心不全療養指導士は、道内各医療機関で育成、配置が進んできているが、一度に5人が取得するのはまれという。
心不全療養指導士の5人は「再入院の間隔をできる限り延ばし、住み慣れた環境ですごしてもらえるように、私たちが今後はキーになり、多職種で支えていきたい」と気持ちを新たにする。
同院循環器内科の豊嶋更紗医長によると、同院では年間で150人から200人ほどの心不全患者を治療しているとのこと。心不全は症状が改善しても増悪を繰り返し、そのたびに身体機能が低下するため、繰り返さないことが大事とのことで、患者による自己管理の重要性を強調する。
同院循環器内科では、患者の自己管理推進につなげるため、同院オリジナルの「心不全手帳」の作成にも取り組んでいる。
体重や血圧の目標値をはじめ、「2日から1週間で2kg以上体重が増えたとき」「横になると苦しくなるが、座ると楽になる」など受診の目安などが記される計画で、8月から運用開始予定。
豊嶋医長は「自分で手帳をつける中で、自らの体や体調の変化に着目してもらい、受診行動につなげることが狙い」と説明。加えて、「今後は心不全という病気を広く知ってもらうための教室や、退院してどのように自己管理しているかなどを話し合う、同じ心不全を持つ患者さん同士のコミュニティも作れればと考えている」としている。
名寄新聞7月10日付掲載 Web掲載日7月18日
道北の求人情報
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
1級土木技術者
300,000円〜400,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
2級土木技術者
250,000円〜330,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
舗装技術者(1級資格保持者)
300,000円〜380,000円
北海道上川郡和寒町字三笠99番地
株式会社 近藤組
上川管内の作業所
変形労働時間制
舗装技術者(2級資格保持者)
240,000円〜330,000円
北海道名寄市東4条南9丁目4-9
大沼左官工業 株式会社
北海道名寄市東4条南9丁目4-9
変形労働時間制
左官工
168,000円〜306,600円
名寄新聞を購読希望の方は
名寄新聞 購読料のご案内通信員募集のお知らせ道北ネット ビジネスデータ トップページに戻る