来年10月に皮膚科が開業 市立病院勤務 藤井医師が決断 患者さんのニーズに対応
市立稚内病院の皮膚科医、藤井瑞恵さん(40)が、来年10月に市内潮見1(白樺保育所の近く)で「わっかない皮フ科クリニック(仮称)」を開院する。5日夜に開かれた、稚内市開業医誘致助成審査委員会終了後、取材に応じた。藤井さんは「皮膚疾患を持つ患者さんは命に関わることは少ないが、日常生活に支障が出ている。患者さんのニーズに対応していきたい」と決意した。
芦別出身で滝川高校卒業後、旭川医大に進学。2006年に医師免許を取得後、旭川や北見の病院で皮膚科などで勤務。昨年10月、市立稚内病院に着任。 着任前から、稚内には出張で訪れており、開業を決意した理由を「患者さんと接する中で皮膚科のニーズが高いと感じた。市立病院では、緊急時を除き予約制で対応。開業することで緊急時以外も患者さんが望む時に早く診ることが出来れば」と。更に、稚内出身の男性と結婚したことも開業の決意を後押し。 市立病院皮膚科は受診する年齢層も幅広く「稚内は風が強く、肌が乾燥しやすい。肌に関する悩みを抱える人は多い印象」という。
開業後は、湿疹や帯状疱疹など様々な皮膚の治療を主軸に、患者に負担が少ない紫外線での免疫抑制効果でかゆみ、円形脱毛症など多岐にわたる治療を行う。また、シミやニキビ痕などを治療する美容皮膚科にも対応。道内で導入している事例が少ない「エレクトロポレーション機器」で肌に有効成分を浸透させる治療にも取組む。
診療所はこれから新築し診察室、施術室、処置室、院長室などを設ける。スタッフは藤井さんと看護師3人、看護助手1人、事務職2人を予定。立地について「保育所や高校が近く、住宅街で地域の方が利用しやすいと思い決めました」と。 稚内市の開業医誘致助成制度を活用する予定で、5日の審査委員会では、助成申請書など必要書類の内容に関し、委員が意見を交わした。今後は工藤広市長の最終決定を経て、2023年度当初予算か6月補正で助成に係る経費を計上する。
(梅津眞二)
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