愛馬ハナとそり引きへ挑戦
筆者が下川で北海道和種馬のハナを飼って、2020年3月で4年半が過ぎた。その冬から乗馬に加え、馬そりも楽しんでいる。
2016年3月に町内のおじさんから、昔使っていた木製そりをいただいた。名寄産でばん馬が引いていたもの。ハナには大きめで破損部分もあるので、これをベースにハナ用に作り替えられないかと思い、シートを被せて保存。引くための馬具も購入した。
2019年7月に町内一の橋に、家具を修理、再加工する「家具乃診療所」がオープンした。筆者も保存していた馬そりを、軽バン(軽貨物自動車)に載るサイズへの小型化と、破損部分の修理を依頼。2020年1月にハナ用のそりに生まれ変わった。
1月27日に雪上で、馬そりのトレーニングをスタート。初日はハナにハーネスを装着して、手綱を操りながら、棒を引かせた。
翌日はタイヤを引かせた。タイヤのみから始め、途中でタイヤに筆者が乗った瞬間、ハナは「え?」とこちらをチラッと見て止まったが、繰り返すうちに意味を理解したようで、筆者が乗ってもタイヤを引き続けるようになった。
3日目、いよいよそりをつないだ。左右に1本ずつ引っ掛ける梶棒は、庭にある棒で間に合わせた。棒の上部を馬のハーネスにある輪に通し、下部はそり前方へ接続。方向転換などに生かされる。馬の胸部に付けた馬具から伸びる左右の力革もそれぞれ、鎖でそりとつなぎ、これでそりを引く。
ハナは準備を終えて合図すると、筆者の乗るそりを引いて歩き始めた。
それ以降、妻や友人と一緒に馬そりを楽しんでいる。バランスを保ちながらの立ち乗り、2人乗り、上り下りで異なる重量感、加速した際のジェットコースターのようなスピード感、全てが楽しい。
人と馬の安全確保や、馬への負担軽減を考え、馬具、そり、梶棒の取り付け方などを改善しながら、万全の体制を整えていきたい。と当時の筆者は言う。
そして今はいろいろな方たちと馬そりを楽しんでいる。
<今回は名寄新聞の2020年3月1日付掲載記事を基に再構成しました>
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