【名寄市】
名寄市立大学（野村陽子学長）栄養学科と陸上自衛隊名寄駐屯地（山﨑潤司令）糧食班がタッグを組み、地元名寄の食材を使った名寄駐屯地「陸自飯」が誕生。試食会が5日、同駐屯地で行われ、山﨑司令とレシピを考案した学生4人が料理を味わいながら意見交換した。
今回の試みは、コロナ禍で外食の機会が激減したことや、駐屯する部隊の改編で、日本全国から名寄に移り住んでいる隊員に地元食材へ関心を深めてもらいたい―と、名寄駐屯地業務隊（兼利純作隊長）が、同学保健福祉学部栄養学科講師の沼口晶子さんへ、名寄の特産品を使用した献立を考えてほしいと協力を依頼して実現。
沼口さんは「大量調理の勉強をさせていただくとともに、学生の卒業研究にもつなげさせていただきたいと思いました。コロナ禍で学生が実習に出られなかったということもあり、このような機会をいただけたことに感謝しています」と話す。
レシピ開発は、管理栄養士を志す同学栄養学科4年の川村真菜さん（21）、安倍菜穂さん（21）、弓野華奈さん（21）、小林春加さん（21）の4人が挑戦。
川村さんは「なよろのひまわりキーマカレー」、安倍さんは「コーン入りポテトサラダ」、弓野さんは「豚こまとレンコンの柚子胡椒炒め」、小林さんは「えのきだけのわさび和え」といった名寄食材を使った献立を考案した。
4人によると、名寄のひまわり畑ポーク、トウモロコシ、ジャガイモ、タマネギなど、名寄の特産品が生かされた「陸自飯」となっている。
メニューの試食会は5日と26日の2回予定。この日は「なよろのひまわりキーマカレー」「コーン入りポテトサラダ」の2品を試食した。
川村さん、安倍さんは、各レシピについて解説し、「全国から名寄に来ている隊員の皆さんに、名寄の特産品を知ってもらいたいと思い、作りました」と説明。山﨑司令、兼利業務隊長と一緒に試食。名寄駐屯地や自衛官についても理解を深めた。
「なよろのひまわりキーマカレー」は、ターメリックで炒めたご飯の中央にキーマカレーが乗り、インゲンで茎や葉を表現し、名寄の夏を彩るひまわりをイメージ。
「コーン入りポテトサラダ」は、甘いトウモロコシをはじめ、名寄産野菜のおいしさが楽しめる一品となっている。
試食を終え、山﨑司令は「このような機会をいただき、とてもうれしかった。自衛官は名寄出身ではない隊員がたくさんいて、地元の食材を食べることが、地域への理解を深めることにつながると感じた。
今後も引き続き地元の食材を使ったレシピを考えていっていただければうれしい」と感謝した。 この日、学生が考案した献立は、同駐屯地食堂でも提供され、700人以上の隊員が味わった。学生は隊員へアンケート協力も依頼し、卒業研究に活用したい考え。
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