稚内市と石垣市 友好都市提携35周年　沖縄の訪問団を温かく歓迎 最北・最南の文化色濃く

日本最北と最南の2市が友好都市提携し、今年で35周年。記念事業の一環として、石垣市民訪問団が22日に空路、稚内入り。 初冬を思わせる生憎の天気だったが、交流行事や観光地視察などで最北路の旅を満喫。11月には稚内市民が石垣市を訪問し、交流を深めることになっており〝南北交流〟の進展に期待がかかる。

1日に4回も飛行機を乗り継いだ石垣市民訪問団の一行33人。22日夕、稚内空港に到着。23日には宗谷岬平和公園で世界平和の鐘への鍾打式に臨んだが、まだエアコンを切ることができないほど暑い沖縄から来た一行にとっては、体感で真冬以上の極寒。手を真っ赤にしながら鍾の音を響かせた。夜には石垣市議団10人も合流した。

総合文化センターで工藤広市長をはじめ稚内市や稚内商工会議所など関係団体による歓迎交流会では、子どもミュージックサークル・エンジェルボイスが沖縄の歌「てぃんさぐぬ花」を披露。工藤市長は「コロナ禍の苦難を超えて両市の交流は市民の間にしっかりと根付いてきた」とし、「来月には稚内市民が石垣市にお邪魔する。また交流の輪が広がることを期待しています」と開会挨拶。中山義隆石垣市長も「遠く離れて気候風土は違うが主な産業は水産、畜産、観光業など共通。交流を通して豊かな創造力が育まれ、両地域の発展につながることに期待」と語った。