【下川町・名寄市】
下川町共栄町の藤井ピアノ教室（小山恵子主宰）に通う、清水舜紀（しゅんき）君（13）＝名寄中学校1年＝が、「毎日こどもピアノコンクール」の本選会で金賞を受賞。庄子蒼泉（あおい）さん（8）＝下川小学校3年＝も本選会で銅賞に輝いた。立花朝媛（あさひ）さん（8）＝同3年、中島梨緒さん（9）＝同4年＝も各学年の部で健闘を見せた。
毎コンは、道内最大級のピアノコンクール。難易度の高い課題曲と選択曲を弾き上げることが求められる。7月に11地区で予選会が開催され、2年生以下は最高の特別賞、3年生以上は銀賞以上で8月5～9日に札幌の本選会に出場できる流れ。予選に1539人、本選に582人が出場した。
清水君は8年連続で同コンクールに出場。毎年本選会に進出している。課題曲にJ.S.バッハの「パルティータ第1番変ロ長調 BWV825よりジーグ」選択曲にベートーベンの「ソナタ第5番ハ短調Op.10-1第1楽章」を選び、3月から練習を重ね挑んだ。
中学生の部予選会に金賞で本選進出。「ところどころミスしたが自分らしく楽しく演奏できた」と話し、曲の完成度を上げようと練習を重ね、本選でも金賞を獲得した。
「本選は緊張して音を出すのが怖かったが、自分のできる最高の演奏ができた。金賞を取れたことが信じられなかったが、時間がたつにつれ、うれしさが込み上げてきた。いろいろなコンクールで、いろいろな音楽家の曲を弾きたい」と話す。
庄子さんは課題曲にテンポが速くてすてき―とW.F.バッハの「ブルレスカ」、選択曲に音色のめりはりがあって楽しそうと安倍幸明の「スケルツォ」を選んだ。小学3年の部の予選を金賞で突破。両手でうまく弾けるよう、片手ずつで何度も練習して本選に挑み、銅賞を受賞した。「めりはりがついた演奏が本選でできたので、思い出になった。とてもうれしかった」と話し、「今年の発表会で小さい頃からの憧れの曲『エリーゼのために』を弾きたい」と言う。
立花さんは小学3年の部で予選会に銅賞入賞。「昨年初めて参加して楽しかったので、今年も参加した。気持ちを込め、落ち着いて弾くことができた。賞をもらえると思わなかったのでうれしい」と振り返る。
中島さんは同コンクールに初めて挑戦。「経験を積みたいと思って参加した。いつもより練習時間も増やした。右手と左手が追いかけっこしている元気な曲を選んで、リズムが転ばないように頑張った。入賞を励みにこれからもレベルを上げたい」と語る。
庄子さんと立花さんは連弾でも出場し、予選会で金賞を受賞して本選に進出した。庄子さんは「一緒に弾くのが楽しい」。立花さんは「予選前より2人の息を合わせようと頑張った。本番で練習成果を出し切ることができ、開放された気分になった」と振り返る。
小山先生は「生徒一人一人が目標を達成できた。今までにさまざまな経験と努力をしてきたたまものと思う。私もこのような経験を一緒にさせてもらえることに感謝している。これからも音楽を通して豊かな経験を積んでほしい。これまで本選であと一歩届かなかった金賞を受賞できた清水君に、心から拍手を送りたい」と話す。
名寄新聞2022年9月29日付掲載 Web掲載日2022年10月3日
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