馬が寄り添ってくれる喜び
これは2019年のときの筆者と愛馬ハナのお話。
遠くで草をはんでいた馬が、自分が来たら食べるのをやめて近づいて来る。あるいは声を掛けたら、遠くからやって来る。そこに信頼関係を感じられる。餌で釣らない。餌が欲しくて近づく関係では、馬が求めるのは、自分ではなく餌になってしまうからだ。
下川町内で筆者に飼われる北海道和種馬のハナは、日ごろ広い牧草地で放牧されている。好きな時に好きな分だけ、生えた青草をはんでいる。積雪シーズン以外、人から餌をもらう必要はない。
そんな自立に近い条件下なのに、やってきた筆者に調馬索という紐につながれたり、背中に乗られて走らされる。スピードが足りなければ注意もされる。
飼い始めたばかりのハナは、草をはむことに夢中で、こちらからハナのところまで歩き、連れて来なければならないこともあった。運動させられるのが分かると、立ち止まって面倒くさそうにするときもあった。
2019年で4年が経過して絆が深まり、ハナは筆者が来たのが分かると、草をはむのをやめて、出入り口までやって来て待つようになった。
おいしい草をはむことや、調教を面倒くさいと思う気持ちよりも、筆者と一緒にいることを優先してくれる。互いに成長して運動そのものを、一緒に楽しめるようになったというのもあるが、日々の積み重ねで、信頼関係を深めてきたからだと思う。
ハナに感謝し、気遣い合いながら、より絆を深めて成長したい。
そして…、さらに4年が経過した今、一層絆が深まっているのを感じる。ありがとうハナ。
<今回は名寄新聞の2019年11月12日付掲載記事を基に再構成しました>
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(筆者・下川支局の小峰が馬を飼う理由、この連載の趣旨についてはこちら)
https://dohoku.net/09e42b5952b546bcb07c6a48bda01c7b
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