ＳＬ排雪列車「キマロキ」今シーズンの公開展示始まる

ＳＬ排雪列車「キマロキ」の冬囲いシート外し作業が、22日午前8時から名寄市北国博物館北側で行われた。今シーズンの展示公開がスタートし、「黒光りの雄姿」が見学者たちの目を楽しませている。

「キマロキ」は、先頭から蒸気機関車（9600型）、マックレー車（かき寄せ式排雪車）、ロータリー車（回転式排雪車）、蒸気機関車（Ｄ51型）の頭文字を取ったもので、最後尾の車掌車（緩急車）を含めた編成の全長は75m。 1975年のＳＬ引退を経て、76年から名寄公園内、93年から同館北側のＪＲ名寄本線跡で展示保存。2010年にはＪＲ北海道の準鉄道記念物に指定された。名寄ＳＬ排雪列車（キマロキ）保存会（中田一良会長）が維持、管理に当たっている。 「キマロキ」編成で保存されているのは国内でも名寄が唯一のため、全国から鉄道ファンが訪れ、注目を浴びている。 毎年4月のゴールデンウイーク前から10月中旬まで展示公開を実施。冬場は風雪による傷みから車体を保護するために、冬囲いのブルーシートで覆っている。 春のシート外しと秋のシート掛けは、以前は同保存会員の手で行っていたが、高齢化のため、13年前から所管の同館から業者に委託。会員たちは現場での作業指導に携わっている。

今シーズンのシート外し作業は、風が強かったものの、天気は穏やかだった。