「死ぬまでに行きたい海」
岸本 佐知子(スイッチ・パブリッシング 2020年)
著者の岸本氏は出不精だ。家から一歩も出ない日も珍しくないという。 それでも彼女は土地の名前と思い出に惹かれて外へ出る。あるいは記憶を回想する。その行き先は様々だ。富士山から、横須賀のYRP野比、バリ島、そして名前もわからず、本人すら辿り着けない場所へと彼女は自身の足と記憶を使って旅をする。 その足取りは時に不安や戸惑い、諦観、気だるさもまとっているが、決して重苦しさを感じないのが不思議だ。それはひょっとすると土地の持つ妙な懐かしさ、そして一辺倒でない土地の有様に新鮮さを感じ取るからだろうか。 懐かしさと新鮮さが入り混じることで「誰かの暮らす当たり前に存在する場所」と「知らなかった新しい場所」という双方の感覚が広がっていく。
書き手:上村麻里恵
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