2023年の道議選 名寄市は無風、上川は選挙選突入 北海道議会議員選、中野氏（名寄市区）が4選果たす
【名寄】
任期満了に伴う北海道議会議員選挙が3月31日に告示。名寄市選挙区（定数1）からは、自民現職の中野秀敏氏（66）のみが立候補の届け出を行い、無投票当選を果たした。ムードは最後まで盛り上がることのないまま、中野氏陣営の選挙カーだけがまち中を走った。
中野氏は1957年（昭和32年）2月、風連町の生まれ。拓殖大学北海道短期大学を卒業後、家業の農業に従事。93年の風連町議会議員選挙で初当選。4期連続当選し、議長も歴任。2007年に名寄市との自治体合併に伴う市議会議員選挙で当選。11年に道議会議員選挙に出馬し、新人同士の一騎打ちを制して初当選。15年の道議選は無投票当選。19年は現職と新人の一騎打ちを制し、3期目当選。自民党・道民会議議員会幹事長、北方領土対策特別委員会委員長などを歴任。
昨年10月に4期目を目指し出馬を表明。3期12年間の実績や培った人脈を生かし、農業をはじめとする第1次産業の振興や高速道路整備促進、名寄の物流拠点化などを訴えながら、支持拡大へ着々と取り組んできた。
中野氏は、同日午前8時から市内西4南3の選挙事務所での神事に続き、同9時に第一声を上げた。
東野秀樹選対本部長らが支持拡大を訴えた後、中野氏はだるまの目入れで必勝を祈願した後、沿道を埋める多くの支持者を前にマイクを握った。
名寄市、道北は1次産業を主体とした地域としながらも、「1次産業の振興はもちろんだが、それだけでは地域経済は回らない。2次、3次全てが安定することで初めて経済が循環して、福祉、子育て支援、住民福祉へと財源が回っていくものと思う」と経済、産業のさらなる振興を強調。
併せて、「全ての財源を国に頼るわけにはいかない。財源を生み出すためには地域の企業、各産業が成り立っていることで経済はつくり上げられる」とした。
この他、自衛隊、大学、病院の三つを核とした、若者が集うまちづくりの推進などにも触れ、「国、道、市が連携してこの地域が良くなると思う。名寄は道北圏域の中心的役割を果たさねばならない」とし、「しっかりこの闘いを勝ち抜き、さらに道北、名寄のために頑張ることを誓いたい」などと、さらなる支援の輪拡大を訴えた。
遊説隊長の遠藤貴広さんが、「中野秀敏候補を四度（よたび）道議会に送るため、選対本部、後援会一同、頑張ろう！」の掛け声でシュプレヒコールを上げた。
この後、中野氏は風連、名寄、智恵文の各地区で街頭演説を行い、支持拡大を呼び掛けた。
一方、道議選上川地域（定数3）では、自民党新人の金子益三氏（54）、自民党新人の今津寛史氏（49）、無所属新人の水間健太氏（40）、立憲民主党現職の北口雄幸氏（66）の４氏の届け出があり、16年ぶりの選挙戦に突入した。