2019年の道知事・道議選 現職・中野氏が当選果たす 2277票の差で勝利 地元対決制して3期目へ 知事は全国最年少の鈴木氏に
(この記事は2019年4月8日に掲載された記事です。)
統一地方選挙の前半戦となる北海道知事選挙と道議会議員選挙の投票が7日、各投票所で行われた。即日開票の結果、8年ぶりとなった道議選名寄市区（定数1人）は、現職の中野秀敏氏（62）が3期目の当選。新人で元名寄市議会副議長の佐藤勝氏（69）と激しい選挙戦を繰り広げ、次点の佐藤氏に 2277票差で勝利した。また、16年ぶりの新人対決となった知事選は、前夕張市長の鈴木直道氏（38）が初当選を果たし、全国最年少の知事が誕生した。
3月21日告示の道知事選は、元衆議院議員の石川知裕氏（45）と鈴木氏による新人同士（届け出順）の一騎打ち。
本紙管内の当日有権者数は名寄市2万3129人、下川町2814人、美深町3758人。投票率は名寄市68・68％（前回の2015年は64・31％）、下川町76・58％（同75・79％）、美深町73・52（同73・89％）。前回比で美深町がわずかに下がったものの、名寄市と下川町は上がっており、新人対決への関心の高さがうかがい知れるものとなった。
得票の内訳は、自民、公明両党推薦の鈴木氏が、名寄市1万459票、下川町1376票、美深町1789票。立憲民主、国民民主、共産、自由、社民の野党5党の推薦を受けた石川氏が名寄市5256票、下川町758票、美深町951票。3市町とも鈴木氏が上回った他、全道的にも幅広い年齢層で着実に票をまとめて大差で勝利。全国一若い知事が誕生した。
3月29日告示の道議選は8年ぶりの選挙戦となり、現職と新人が激突。自民現職で3戦を目指す中野氏に、立憲民主や社民などが推薦する新人の佐藤氏が挑む構図となり、激しい選挙戦を展開した。
当日有権者数は2万3053人。両氏は風連地区出身の農業者で、同時期に旧風連町議会議員、名寄市議会議員も務めた地元対決として注目を集めたものの、市民の投票行動そのものには結び付かず、前回（2011年）の投票率73・75％を大幅に下回る67・77％にとどまった。
得票内訳は、中野氏8838票、佐藤氏6561票で、2277票差で中野氏が3期連続の当選を果たした。
当選した中野陣営は、紅花会館で開票状況を見守り、多くの支持者が会場に詰めかけ、固唾（かたず）を見守った。開票速報の発表で中野氏の当確が明らかとなり、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。
一方、惜しくも涙をのんだ佐藤氏は「結果は厳粛に受け止めている。多くの人たちに支えていただき、新しい風を吹かせたいとの市民の思いを胸にやり切った。この結果に不満はなく、皆さんと闘えたことを誇りに思う」と語った。