2023年の下川町長選 次世代の意思知り決断 谷一之町長が今期での勇退表明
【下川】
谷一之町長(67)は、13日の町議会定例会12月定例会議閉会後、来春の次期町長選挙(4月18日告示、同23日投票)に出馬せず、2期目の今期で勇退する意思を表明した。(小峰)
谷町長は2015年4月の町長選挙に「住民意見を積極的に取り入れた、住民参加型の協働によるまちづくり」を訴え、初出馬し無投票当選。同年5月、町長に就任した。
2019年4月の町長選挙では元町議会議長の木下一己氏と、持続可能な地域社会に向け、住民との合意や政策形成の手法、公共投資の在り方などを争点に、12年ぶりの選挙戦へ突入。きん差で2期目に当選した。
次期選挙が近づく中、今年11月22日、後援会(高橋和之会長)に、3期目の出馬要請を受けた。これに対し家族と共に熟慮を重ねてきた。
だが、次代を担うリーダーとして意中にある人が、来春の町長選挙に出馬の意思を固めていることを知り、12月上旬に二人で面談。「決意を改めて確認できた」とし「本町の次のかじ取り役として相応しい人物と判断し、(相手が10歳年下で)世代交代の必要性を確信しながら、私が退任を決意した」と経緯を述べた。
11日の後援会役員会で、引退の意思を表明し承諾を受けた。
2期目に「新型コロナウイルス感染症の対応策に追われ、住民との交流や懇談の機会も叶わず、出張も制限されるなど厳しい行政運営を強いられた」と振り返り、議員、町民の理解と支援に感謝の言葉を述べた。
記者会見で「人口3千人の小さな町で、選挙戦を行って二分すれば、町の未来に禍根を残す。町民同士の信頼関係が失われ、閉塞感も生まれてしまう。大きな視点で引退を判断した」と語る。
町政の思いに「多様な社会を認め合う社会、高齢者と若者、住んでいる人と移住者が協力し合って創る共生型の社会、脱炭素社会、持続可能で住み続けられるまちを概念に当たっている」。
来年4月末までの残された任期で「2期目の総仕上げとして公約を遂行し、次の人が政策形成できるような骨格を引き継いでいきたい。3月の新年度予算、4月1日付の人事を、きちんとやらなければならない」。
次に託したいことで「厳しい財政状況の中で健全化を目指していくこと、改修期を迎える公共施設の在り方の方向付け、住民の安全・安心な暮らし、仕事や生きがいを作ること、人材育成、防災力や社会活動の向上など地域力の向上を期待している」と話す。